ベトナム通信

2017年8月26日~9月8日
神原克収

目次

1 ベトナムの印象 2 物価は安い
3 車優先社会 4 ニャチャンはロシア人が溢れている
5 ニャチャンの街 6 クリーニングは散髪屋で
7 ダラット 8 アンティーチョークを食べた
9 コピ・ルアクを飲んだ 10 クレイジーハウス
11 寝台バス初乗り体験



1 ベトナムの印象
 4年ぶりにベトナムへ行った。今回はロングステイクラブの仲間10名でニャチャン、ダラットというリゾート地に2週間滞在した。
 気の付いたことをいくつか述べてみたい。
①全般的に生活水準は上がっているなぁ、が第一印象。特にホーチミンは街も格段に綺麗になったし、物価も結構高い。にも拘らず高級レストランや一流ホテルのレストランも週末には満員になる。
②ニャチャンやダラットなどでは逆に物価が安いのが印象的。特にタクシーの安さは感激もの。
③どの都市も至る所工事中で、特にニャチャン、ダラットのリゾート地はホテル建設ラッシュである。まだまだ発展の真っ最中で街には活気が満ち溢れている。
④単車が多いこと、運転マナーの悪さは特筆もの。4年前に比べると乗用車も飛躍的に増えているが、主役はまだまだ単車である。しかもこの単車のマナーの悪さは半端ではない。
 青信号で渡っていても単車は平気で突っ込んでくる。しかも歩行者がいても止まろうとはしない。大げさに言えば「道路横断は決死の覚悟」である。

圧倒的な単車の洪水、逆行する車も



ダラットはホテル建設ラッシュ



全般的に綺麗になってきた


2 物価は安い
 ベトナムの物価の安さは感動ものであるl。一例を挙げてみよう。
・タクシー初乗り 40 円(8,000 ドン)
・夕食は概ね  1,000~1,500 円・・・たらふく食べてビール・ワインを飲んでこの値段!
       滞在中の夕食は平均約1,200円/人であった。        
・バナナ一房16本 100円 
・マンゴー   100円/中サイズ1個(150円/kg)
・フォー(伝統的なベトナムの麺)150円
・洗濯屋    1.3kg 100円
・マッサージ  1,000円/H
 総じて安いが逆にホーチミンの高級スーパーでは日本と殆ど変わらない値段がついていた。一部高所得者や旅行者などを対象にした高価格の店が今後も増えてゆくに違いない。貧富の差は日本以上に激しいので、いつの世でも屋台的なところで食べれば貧困者でも生活して行けるのは間違いない。

総じて市場は品物が豊富で活気がある


腹一杯食べ、そこそこ飲んで1,000円/人

 
(左)ブドウと洋ナシは高くて合わせて500 円、(右)バナナは100 円、安い!


3 車優先社会
 台湾は車優先社会と嘆いていたが、ベトナムと比べると大人しいものである。人が横断していても車も単車も決して停まろうとはしない。それどころかクラクションを鳴らながら突っ込んでくる。仮令青信号で渡っていてもである。
 ベトナムは信号が少ない(日本は病的に多いが、台湾は適当な数の信号と思う)。しかし逆説的な言い方だが、信号がないほうが安全である。理由は青信号なら安心して渡り、警戒心が薄れる。一方信号なしなら警戒して渡らざるを得ず、この方が余ほど安全である。ベトナムでの安全な交差点の渡り方は走ってくる車(単車)を見ながら、怖がらずに一定の速度で渡ることである。途中で走ったり、止まったりするのが一番危険である。一定の速度なら車の方で距離感を測りながらぶつからない様に走ってくれるからである。慣れればどうってことないが、初めての人は面食らうこと必定。
 歩道の整備も十分とは言えないが整備は進んでいる。しかし折角作った歩道も単車が占拠していて歩道の役をなしていない場合が多い。是も何とかしてほしいマナーではある。でもマナーが向上するにはあと数十年は掛かり、その姿を見るのはあの世からしかない。

歩道は単車が我が物顔で約に立たない

4 ニャチャンはロシア人が溢れている
 ニャチャンはホーチミンの東北東500 Kmに位置する海岸リゾート地である。南北5 Kmに亘って続く白砂のビーチは実に美しい。ベトナムのハワイと言われる所以である。
 ここにきて真っ先に目についたのはロシア人の多さである。街にはロシア語が至る所で聞こえてくるし、ロシア語の看板も実に多い。調べて見るとロシアからベトナムへの航空便は6社が就航している。
 なぜこんなにロシア人が多いのか?1975年ベトナム戦争が終結し、1979年にニャチャンの南に位置するカムラン湾にロシア海軍が進出してきた。爾来2002年に撤退するまでの24年間駐留した。その影響がニャチャンにロシア人が大挙して押し寄せる今日の状況を作り出した。
 一方アメリカも第一次インドシナ戦争(ベトナムのフランスからの独立戦争)終結後の1955年からべトコンに敗れるまでの20年間カムラン湾に海軍だけでなく空軍も駐留した。しかし今日ニャチャンにくる観光客は圧倒的にロシアに軍配が上がっている。これは何故か?どなたかご教授願いたい。

見事なビーチ


繁華街もロシア人が多い。日本人はまれにしか見ない。

 
ビーチでもやはりロシア人


朝早くから泳いでいる

 
5 ニャチャンの街
ニャチャンの街はロシア人が多いことは前回ご報告した。それ以外に目に着くのはマッサージ店が非常に多いことである。滞在中 5 回マッサージに行った。グレードと値段はまちまちだが、平均的な店で 1 時間の全身マッサージが 1,250 円とまことに安い。最も安かったのは盲目の人達がやっている店で、1 時間 500 円であった。どの店もチップ不要である。
 腕前は当たり外れがあるようで、私は概ね満足したが同行者の中には「下手でさっぱりダメ」とボヤいている人もいた。満足派が 3 分の2くらいか?でもこの値段で文句を言ったら罰が当たる。
 ニャチャンの街で次に目についたのが建設ラッシュである。建物の目的は良くは判らないが、大半がホテルとのこと。これだけのものが完成したら収容力は格段に増えるだろうが、今でも週末は混雑しているのが更に酷くなるのであろう。そうなるとこの街の魅力もやや薄れるかもしれない。とても長期的な需給見通しを元に進めているとも思えない。

 マッサージ写真はネットから借用

6 クリーニングは散髪屋で
 小さい街の旅先で困るのはコインランドリーがないことである。長期滞在の場合はアパートなので洗濯機がある場合が多く困ることはない。
 ニャチャンでホテルに洗濯屋はないかと訊いてその場所に行ったがどうしても見付からない。何回か訊いているうちに最後に若い女性が連れてってくれた。連れていかれた先は散髪屋さん。大丈夫?と思いながらも兎に角洗濯物を預けた。預かり証など無縁の世界だ。
 翌日期待と不安を胸に受け取りに行ったら手洗いで出来栄えも丁寧、アイロンも掛かっていた。しかも何と100円(1.3Kg)。
 一方ダラットでは探し回ってようやくまともなクリーニング店を見つけた。大きなドラムで他のものと一緒に洗い、乾燥機にかけるだけでアイロンはない。値段は1Kgまで100円、2日目は150円(1.5Kg)であった。混合洗いのため色がついて出来栄えはいまいち。でもホテルで洗濯するよりはるかに楽。      ※不覚にも洗濯屋の写真撮り忘れました。

ニャチャンの街寸描


ダラットの街寸描

7 ダラット
 ダラットはホーチミンの東北東300 Kmに位置し、標高1,500 mの高原リゾート都市である。平均最高気温は年間を通して21-25℃、最低気温は11-16℃と常春の気候でベトナム屈指のリゾート地である。人口は約20万人で街の中心にダラット市場とスアンフーン湖がある。
 事前情報からしっとりと落ち着いた街をイメージしていたが、実際には騒々しくも活気溢れる街である。特に訪れたのが3連休の最中で人混みがピークの時期。その後は随分静かになったが、それでも街の活気は相当なもの。
 最も活気があるのは街の中心部にある市場周辺で市場以外に露天市場、飲食店が立ち並び人々の往来が絶えない。
 市場のすぐ近く街の中心部にスアンフーン湖がある。周囲5kmの小さな湖でこちらは一転して静かで落ち着いたロマティックな雰囲気。散歩やデートにうってつけの場所である。
日本の夏や冬に避暑・避寒目的で数週間~1か月程度滞在してみたい街である。
街の雰囲気は写真でご確認下さい。

大教会/ダラット市場周辺/ダラット市場広場でアヒル売り/スアンフーン湖畔のレストラン


ダラット市場周辺/スアンフーン湖/スアンフーン湖畔/近郊のコーヒー園

 
近郊のお寺/ダラット駅/市内のスーパーマーケット/ダラット市ガーデン


 
宿泊したホテル/ホテル前のレストランでの朝食/愛の盆地/同左

8 アンティーチョークを食べた
 今回はリーダーYさん夫人が好奇心旺盛で色々と珍しいものを食べさせていただいた。その一つがアンティーチョーク(日本名:ちょうせんあざみ)。事の発端はダラットの市場で売っているのを見たことに始まる。何とか食べたいものと色々と調べそれを食べさせてくれるレストランを見つけ案内してくれた。レストランでは材料の在庫がないので作れないという。以下Y夫人とお店とのやり取り。「でもどうしても食べたい」、「市場で買ってきて料理するから待てるか?」、2 つ返事で「待ちます」。
 かくしてアンティーチョークにありついた。料理方法は肉と一緒に茹がいただけの単純なもの。食べるところは中心のほんの僅かな部分のみ。味は僅かしか食べなかったので確かなことは言えないが、栗とかユリ根に近い味がした。貴重な初体験である。



固い額に守られているが、額のまま肉と煮込んで供された。中心の僅かな部分しか食べられない

ネットで調べたら次のような食べ方が紹介されているが、我々が食べたのとは全く違うが興
味のある方はご参考までにご覧下さい。



①額の固い部分を切り落とす②茹でる③額を取り外す④全ての額を取り外す⑤花の部分を取り除く   
⑥最後に残った部分だけ食べる



9 コピ・ルアクを飲んだ
 ジャコウネコの糞から採取したコーヒーが希少価値で珍重されている。本場はインドネシアで「コピ・ルアク」と呼ばれ、フィリピン産は「カぺ・アラミド」と呼ばれている。どちらも飛び切り高値で取引されている。これはジャコウネコが食べたコーヒー豆が腸内に存在する消化酵素の働きや腸内細菌による発酵のおかげでコーヒーに独特の風味が加わり、未消化のまま排泄されたコーヒーである。
 ベトナムでも生産されていてその農園を訪れ飲んできた。コーヒー通ではない私には普通のコーヒーと何ら変わらない味であった。正に猫に小判である。
 価格.comで調べて見るとコピ・ルアクアラビカ100 gでギフト用7,500-8,000 円、徳用3,500-4,000円と出ている。因みにブルーマウンテンは100 gで1,500-3,000円。また楽天のサイトでは「コピ・ルアクプレミアムセット」200 gで50,000円となっている。如何にコピ・ルアクが高値かお判りいただけるであろう。
 なお、ジャコウネコ以外にも猿や象の糞から採取しているものもあるという。特に像のはジャコウネコより高値で取引されているという。
 これを飲んでいる人は本当に美味しいと思って飲んでいるのか、高いから飲んでいるのか、一度聞いてみたいものではある。

コーヒー農園                採取された糞のコーヒー


農園で飼育されているジャコウネコ      コーヒーを食べているジャコウネコ(ネットから借用)

10 クレイジーハウス
 ベトナムのダラットで面白いホテルを見学した、名前はクレイジーハウス。ホテルとは名ばかりでテーマパークと言った方がピンとくる。
 宿泊中の部屋以外は見学自由で入場料は250 円(日本なら2,500円程度)と結構高いが、外国からの観光客がどっと押し寄せ年間10万人程度入るらしい。部屋代は3,250円~8,000円だがどう見ても宿泊収入よりは観光客の入場料収入の方が多い感じ。
 1990年に着工して現在も工事は進められているが完成時期は不明。部屋ごとに動物や自然をモチーフにしていて、独特の世界観が楽しめる。しかし泊まってみようとは思えない。
 でも可能な限りの安普請でこれだけの観光客を集める才覚は見上げたものではある。ホテルの馬鹿々々しさ加減は写真でご堪能下さい。

ホテルの外観、右側に入口がある


外観写真

 
部屋の内部(左:?の部屋、右:熊の部屋)


左:竹の部屋、右:部屋の窓(ガラスはなし)

 
11寝台バス初乗り体験
 ホーチミンからニャチャンまで寝台バスに乗った。夜行バスに乗ったことはあるが寝台バスは初めてである。ホーチミンを22:00に出て途中数回のトイレ休憩や給油、運転手の休憩などで休みながらニャチャンには6:00に着いた。これだけ乗って運賃は1,000円/人。感激!でもこの値段は労働者の日給分くらいなので、そう考えると相場なのであろう。
 寝台は3 列・2段で一人ずつ独立しているが、最後部だけは通路がない分5人寝る。出発時は座席指定でありながらそれに関係なく我々日本人グループは後ろに固められた。最後部は揺れもさることながら5人が並んで寝ると狭く、寝返りもままならない。
 出発後は前の空いている席に勝手に移動してまずまず快適な睡眠環境であった。冷房も効いているが寝具は毛布が1枚だけ。でも暑い国なのでそれで充分。
 困ったのはトイレ休憩を30分くらい取るのだがその間エンジンを止めるため車内は蒸し風呂状態になりいやでも目が覚める。環境問題など眼中にない(としか思えない)国だが、変なところで環境問題に忠実になる。
 ダラットからホーチミンまで昼間にも寝台バスを利用した。昼間でも随分楽であった。
日本でも寝台バスが走っても良さそうに思うが、なぜないのかなぁ?

バス車内(3列・2段)




 





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